あなたも小説家。おすすめのオンライン投稿サイトは?

 唐突ですが、あなたは創作活動に興味はありますか?


 読む方はもちろんですが、もしかしたら、小説やエッセイなど「なにかを」書いてみたいと思ったことはありませんか?
 そしてそれを、世の中に出したい、多くの人に読んでもらいたい、と思ったら……

原稿用紙とペン

 作家デビューしたい、脚本、絵本、漫画、イラストなど自分で創り上げた作品を世に出したい、いろんな願いがあるかと思います。
「デビューや作家にまでならなくていい、無料でもいいので読んでもらいたい」
 そういう人もいらっしゃるでしょう。

 そんな時、現代社会にはオンラインという手段があります。
 原稿用紙に、キャンバスに向き合いコツコツと……それも良いのですが、できればPCやスマートフォンで創作活動ができれば、という方々のために、オンラインを利用した創作作品を投稿するサイトから、主に小説投稿にしぼっていくつかピックアップしてみました。

 多くの人にみてもらいたい、コンテストに参加して受賞してデビューを果たしたい、単に収入がほしい……それぞれの目的に合わせ、ご参考にしていただければ幸いです。

 ※内容はおおむね2022年8月現在のものです。


 以前から知られていたサービスもあれば、人気急上昇のサイトもあり、逆にサービス休止となるものもあるかもしれません。
 気になったものについては、さらにそれぞれのサイトにて詳細をご確認ください。

小説家になろう (https://syosetu.com/) 

 2004年4月より始まった、創作小説サイトとしては老舗の感がある株式会社ヒナプロジェクトのサービスです。
 書き手、読み手としてのユーザー登録者数は日々増加しており、現在では230万を超えています。
『ログ・ホライズン』『君の脾臓をたべたい』他、数十もの小説がこのサイトからアニメ化、実写化など含めたデビューを果たしました。
 女優の国生さゆりさんが本名の『國生さゆり』で小説を投稿していると最近話題になったこともあり、何かと注目を集めるサイトです。

 一番の特色は、年一回行われる『ネット小説大賞』。今年は第10回目となり、過去最多となる15企業32レーベルが次なるヒット作を待っています。
 また、特定の出版社やレーベルとタイアップしたコンテストや、漫才やシナリオなど、幅広い公募を行っています。
 作品数の多さから、読む専門、いわゆる『読み専』としても楽しむ方が多いようです。

 あまりの影響の大きさから、『なろう系』つまり、小説家になろうで人気を集めるジャンルの小説群がこう表現されることもありますが、実際のサイト内には『異世界転生』などをモチーフにしたもの以外にも、多様にわたる作品が投稿されているので、お好みの小説と出あう楽しみも多いかと思います。

 サイトの作りじたいあまり凝ったことはしておらず、PCからでも携帯電話・スマートフォンからでも小説やエッセイを投稿するのが比較的かんたんだと言われています。
 ただし、スマートフォン等のアプリは用意されていません。

 ちなみに『小説家になろう』の名称は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です。

エブリスタ (https://estar.jp/)

 現在、電子書籍取次大手である株式会社メディアドゥの子会社である株式会社エブリスタの運営するサイトです。
 書籍化、映画化などで有名になった作品『王様ゲーム』も元々エブリスタで公開されました。
 PC、携帯電話・スマートフォンから投稿、閲覧が可能です。スマートフォン、iPhone用のアプリもあります。
 投稿できるものは小説、イラスト、写真、漫画など。

 エブリスタの特色としては、独自で企画されているコンテストがあげられます。
 月に二回開催されるお題を元にした「3行(100文字)からの短編コンテストでは、毎回大賞、準大賞が設定されています。
 受賞作品のいくつかはアンソロジーとして河出書房新社の短編小説レーベル「5分シリーズ」で、続々と書籍化されています。
 また、未完結の作品でも応募可能なコンテストも度々用意されています。
 他企業とのタイアップ企画も豊富で、ホプラキミノベル、集英社文庫、竹書房などさまざまなレーベルがタイアップしたコンテストに参加できます。

カクヨム (https://kakuyomu.jp)

魔法のiらんど (https://maho.jp/)

 どちらも株式会社KADOKAWAが運営、株式会社はてながシステム開発を行っています。
 カクヨムは2015年より開始された小説投稿サイトです。
 大手出版社の直営的なサイトであるため、同社からすでに出版されている一部のライトノベルの二次創作が投稿可能である点と、すでに同社デビュー作の連載がサイト内で公式公開されたり、追加公開されたりする場合がある点が大きな特徴です。

 魔法のiらんどは1999年の開始当初は、ホームページ作成サービスとして立ち上げられましたが、現在では小説投稿サイトとして名前が知られています。
『女の子のための小説サイト』と銘打っているだけに、ジャンルは女性向きのドラマ・恋愛・青春ものに特化しているのが特徴です。

 どちらも、小学生向け『角川つばさ文庫小説賞』他、自社レーベルでのデビューが期待できるコンテストが充実しています。
 それぞれのサイトで、年一回の「カクヨムWeb小説コンテスト」、「魔法のiらんど大賞」をメインとしてコンテストが行われているだけでなく、他社との合同コンテストも度々企画されています。

pixiv (https://www.pixiv.net/)

 2007年10月から、イラストコミュニケーションサービス「pixiv」の運営を開始したという、イラスト投稿の先駆け的存在で、現在はイラストの他、漫画、小説などの投稿も受け付けています。
 2021年7月には登録ユーザー数がなんと7100万を超えたのだそうです(2021年9月ピクシブ株式会社プレスリリース記事より)。
 特に漫画(コミック)部門の伸びが顕著で、独自にpixivコミックというサイトもあります。
 また、二次創作、つまり元々誰でも知っているようなオリジナル作品をベースに新しく小説やイラスト、漫画作品にしたものを公開するというケースも人気を呼んでいます。
 イラスト、漫画、小説それぞれにコンテストも開催され、他社とのタイアップ企画も盛んに行われています。

アルファポリス (https://www.alphapolis.co.jp/)

 小説だけでなく、漫画、絵本などの投稿が可能です。
 大きな特徴としては、他サイトで投稿した作品をリンクすることで、アルファポリス以外でオンライン公開している作品を投稿できる、という点です。ただし、コンテストによっては、他サイトからのリンク作品は除外されるなどの制限があったりするため、注意が必要です。
 他の特徴としては、前述の大賞に応募した場合、読者の投票数やアクセス数に応じてポイントが加算され、そのポイントが多い作品に『読者賞』が与えられる、という点です。また、投票した読者(ユーザー登録が必要)の中から抽選で賞金も当たるというユニークなシステムがあります。
 ただ、他サイトのほとんどにおいて条件付きで許可されている二次創作については、全面的に禁止されています。

 アルファポリスからは、読者の対象や嗜好によって自社レーベルの単行本やコミックが数種類発売されています。
 

 その他にも投稿サイトは各種あります。

NOVEL DAYS (https://novel.daysneo.com/)

 株式会社講談社の運営する、漫画、イラスト、小説投稿サイトです。
 一般小説のほかにチャットノベルという投稿方法があり、人物のイラストの脇に会話が吹き出しで表示できます。
 最近告知のあったコンテストでは、女子向け異世界マンガの作画者募集というものがありました。
 小説ではお題に添った短編のコンテスト等が始まっているようです。

野いちご (https://www.no-ichigo.jp/)

ベリーズカフェ(berrys-cafe) (https://www.berrys-cafe.jp/)

ノベマ! (https://novema.jp/)

 どれもスターツ出版株式会社が運営しています。
 野いちごは若い女性向けの恋愛ものに特化し、ベリーズカフェは大人の女性向け、最近リニューアルしたばかりのノベマ!は読者対象を男女どちらもとしており、ファンタジーの投稿作品が目立ちます。
 コンテストもいくつか開催されており、自社レーベルの書籍もそれぞれが更に数種に分かれて出版されています。
 
ノベルアップ+  (https://novelup.plus/)

 株式会社ホビージャパンのサービスです。
 読み手が小説の感想に独自のスタンプや応援ポイント(どちらも有償)がつけられます。
 書き手は投げ銭ともいえるポイントを現金化することも可能です。

monogatary.com (https://monogatary.com/)

 ソニーミュージックグループによるサービスです。
 利用ガイドが4コマ漫画形式になっていて、ビジュアルにも工夫が見られます。
 コンテスト内容も、小説という枠だけではなく楽曲原作募集をはじめとして、さまざまな媒体への展開が計画されているようです。

note (https://note.com/)

 株式会社noteによる、個人のみならず各界で活躍するクリエイターも各種コンテンツを配信するサイトですが、小説やエッセイなどの投稿数も増えてきたようです。
 応援には単に「スキ」をタップしたり、相手をフォローしたりコメントを送ったりもできますが、直接金銭的に応援も可能で、サポート金額は100円、500円、1000円、任意の額から選択できます。
 最近ではポータルサイトのデイリーポータルZとの合同企画コンテストなど、公募にも力を入れています。

 

 どのサイトでも基本的に書き手側だけでなく、読み手側もユーザー登録をすれば、感想の送信や採点評価など、特定の作品に対する応援が可能となります。
 なんとなく何か読みたい、でも本を買うのはお金がかかるしめんどうだし……と悩む時には、このようなサイトに寄ってみて、お好みの物語を探してみるのも良いかもしれません。

 

 各社さまざまなサイトを用意していますが、大きな目的は未来の人気クリエイターを見いだすことでしょうか。
 コンテストも多種多様で、他社とのタイアップも盛んに行われていますが、書籍だけでなく映像化や他コンテンツへの展開が期待されている状況が、各サイトの内容からも透けてみえるようです。

 短編の公募も以前より増えてきていたり、プロット(筋立て)やアイディアのみの公募などもあったり、ビギナーの方でもあまり構えることなく気軽に参加できる場が以前よりずっと増えているようですね。

 また、書き手向けに読み物企画も定期的に公開しているサイトもいくつかありますので、そういったものを読んでみるのも学びにつながるかもしれません。

 他にも、創作者向けのサイトはいくつか存在しており、オンラインを経由した公募も次々と催されています。

 スマートフォンなどでも投稿が可能なものは多く、創作用のアプリが用意されたサイトもあるので、それぞれの環境や使い勝手の良さに合わせ、いくつかお試しになってみてはいかがでしょうか?

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